アセンションってそもそも何?
スピリチュアル界の“次元上昇”論をツッコミまじりに大解剖
はじめに―
「アセンション」ってそもそも何?
近年、スピリチュアル界隈で「アセンション(Ascension)」という言葉が花盛りです。
「2025年、地球は次元上昇!」
「あなたもアセンションの波に乗り遅れるな!」
・・・という煽りがSNSやYouTubeで飛び交い、書店には「覚醒」「多次元意識」などロマンワードが並びます。
でも、「次元上昇って本当にあるの?」「アセンションって、そんなにお手軽?」と疑問に思う声も。
今回はアセンションの実態と注意点を、ユーモアとツッコミを交えてたっぷりお届けします。
アセンションの基礎知識――「次元上昇」って何だ!?
スピリチュアルで言う「アセンション」は、ざっくり言えば
・地球や人類が“波動”を上げて物質世界から高次元の精神世界へ移行する
・3次元から5次元へ次元上昇する
・意識が進化し、「苦しみの地球」から「光の地球」へ変わる
などと語られます。
「目覚め」「覚醒」「カルマの解消」「ライトワーカー」など、華やかな言葉が並びます。
煽り文句に要注意!「*月*日までに○○しなければアセンションできない」現象
最近とくに増えているのが、「*月*日までに○○をしなければ、アセンションの波に間に合わない」「このタイミングを逃すと地球に取り残される」といった“締め切り系”の煽り文句です。
「○月×日までに申し込めば」「この時期にしか得られない波動」などのキャンペーンやセミナーも見かけますが、こうした不安をあおる情報には注意が必要です。
本来の魂の成長や心の変化は“カレンダーに縛られたイベント”ではなく、一人ひとりの人生のリズムで進むものです。
急がされると心が不安になり、「自分だけ置いていかれるのでは?」と焦ってしまうもの。そんな時ほど深呼吸して、落ち着いて自分のペースを大事にしましょう。
次元ってなに? 本当に“上がる”の?
「次元」という言葉が、数学や物理の世界では「空間の広がり」や「座標軸」を意味します。
3次元は縦・横・高さ。4次元は時間を加えることも。
スピリチュアルでは「3次元=物質世界」「5次元=愛や調和の世界」と言われますが、科学的には「気持ち」や「意識」で気軽に“上がる”ものではありません。
つまり、アセンションの「次元上昇」は、実際には“心の成長”や“視点の変化”をロマンチックに表現したもの、と捉えたほうが現実的かもしれません。
ハイヤーセルフと客観視はどう違うのか
アセンション界隈で頻出する「ハイヤーセルフ」。
「高次の自己」「魂の上位存在」と語られますが、実際には「自分を一歩引いて俯瞰し、冷静に見つめ直す力(客観視)」と大きな差がないことも。
「ハイヤーセルフに聞いてみました」と言いつつ、自分の本音を書き出していたり、実は脳内会議をしているだけだった…なんて話もよくあります。
新しいワードにふりまわされすぎず、“自分の心との素直な対話”を大切にしましょう。
新しい言葉に惑わされないで!
「アセンション」「スターシード」「ライトワーカー」…流行のカタカナ語は、ロマンがあって心惹かれます。
でも、「今の地球は分離から統合へ」「新しい時代に選ばれし魂」など、キラキラ言葉に振り回されるより、「自分にとって本当に必要なのか?」を落ち着いて考えることも大切です。
アセンション・ビジネスと“お手軽覚醒”ブーム
最近は「○日で覚醒できる!」「波動アップ商品」など、アセンション商法も増えています。
けれど本当の変化や気づきは、ワークショップやグッズだけではなく、日々の積み重ねや地道な行動、そして自分の心と向き合う時間の中にあります。
本当のアセンションとは?
本当のアセンションは「魂磨き」そのもの。
毎日を丁寧に生き、心をこめて人と関わり、自分の課題や影とも正直に向き合う中でこそ、魂は自然に成長していきます。
派手な覚醒や一夜での奇跡ではなく、挨拶や感謝、丁寧なコミュニケーション、地道な修行や日々の反省の積み重ねが、ほんとうの“次元上昇”につながるのです。
“魂を磨く”という言葉に派手さはありませんが、その静かな成長こそが、人生をゆるやかに、そして豊かに変えていくアセンションなのだと、多くの先達が語っています。
注意喚起―
アセンション情報とのつき合い方
アセンションや次元上昇の情報はワクワクをくれる一方、
・「この日までに行動しなければ」
・「これを買わなければ」
といった不安商法や依存には要注意。
本当の成長は「地に足のついた現実」を大切にしながら、「心のステージ」を少しずつ上げていくこと。
目の前の家族や友人、仕事や日常の中で「自分らしく丁寧に生きる」ことが最大のアセンションです。
ユーモアで読み解く「アセンションあるある」
- 「次元上昇」特集の日はなぜかネットが不調
- 5次元の自分に「今日の昼ごはんは?」と聞いたらラーメンだった
- 気がつくと会話の半分が「波動」「次元」「覚醒」になっている
- 「3次元にいる家族」に現実的なツッコミを受ける
おわりに―
自分だけのアセンションを大切に
アセンションや次元上昇の世界は、夢やロマンを与えてくれます。
でも「本当のアセンション」は、今日一日をていねいに生き、誰かにやさしく、何気ない会話や行動に心をこめること――その積み重ねの先にしかありません。
「誰かに急かされる必要はない」「自分のペースで、人生のリズムで」。
それこそが、あなただけのアセンションなのです。
「スキスピ!」編集部